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eco訪問記
取材概要
Outline
 生活に密着した運河交通<フランス>
 Pont Canal de Briare

立体交差する運河交通
Two-level crossing over Loire River:

●10月9日 フランス・ジアン
<October 9> Gien FRANCE

Parisから南へ約100km、ジャンヌ・ダルクで有名なOrleans(オルレアン)からは東南に30km、Gien(ジアン)市のすぐそばにある小さな街、Briare(ブリアーレ)にその運河の橋「Pont Canal」(その名も“運河の橋”)はありました。

17世紀、HenriIV(アンリ4世)の頃、フランス内陸部の水運交通は増大する一方で、Roire(ロアール)川とSeine(セーヌ)川を結ぶための運河の整備が始まりました。途中アンリ4世の死(1610年)という出来事もありましたが、1640年、30数年の歳月と、のべ1万2千人が関わった大工事により、ついに運河は完成しました。この運河の途中にあるのが運河の橋です。

運河自体は、運河交通のさらなる増大に合わせて1827年から1838年にかけてさらに整備が行われるなど重要度は増すばかりでしたが、それまでは他の運河と同様に、4段式と7段式の階段運河、2カ所が造られており、それにより結ばれていたのです。階段運河は便利ですが、通過するのに時間がかかります。それよりいっそ標高差のある運河をそのまま生かそう、というのが運河の橋のアイデアだったといえるでしょう。

運河の橋
運河の橋
一見普通の橋!?ですが……。 もう少し近づくと、船のキャビンが……。

1890年、フランスの技師Mazoyerによって設計された橋の工事がスタート、1896年に完成しました。全長600m、高さ11mという大きな運河の橋で、Seine川から続く運河はこの橋によりRoire川自体と横を流れる運河をまたいで、当時から今に続く規格(全長38.50m×全幅5m)の運河船を通すことが出来るものでした。Roire川からはさらに遠く地中海まで運河を伝って行けるというのですから、実に壮大な物語ではないでしょうか。

Pont Canalは中世の高度な建築技術をしのばせる精緻な姿を取り入れています。また橋のあるBriareに隣接するGian市は陶器の町として知られ資生堂の香水工場などもあります。郵便物や食料品など生活必需品の一部はクルマで河畔まで運ばれ、そこからカナルバトーにバトンタッチして配達するなど、クルマ交通と運河船がいまでも見事に共存しています。

ちなみに、1930年、この運河の橋を通過した貨物の量は150万トンを記録しているそうです。現在は2万7千トン程度と言うことですが、それでも運河交通ならではの利用方法がちゃんと残されているということでしょう。

運河の橋
運河の橋
橋はこのとおり“運河”になってるのです。 PRIUSは快調に走ってます。

The riverside of the Loire River which runs backbone of France was first given an environmental service in seventeenth century under control of monarch of the country.

Canal boats are typical everyday transportation for people today as that is so in the old days. One of many historical bridges, Pont Canal still showing quality architecture of the middle ages is 30km long and links a town called Orleans which is famous for Joan of Arc and the other end to the south over the Loire River.

Gian city adjacent to the bridge is well known as a town of china ware. There are some famous facilities including a perfume factory of Shiseido.




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