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環境モビリティの街 メンデリシオ

 

エコカーを使いこなす街
A village with eco cars used just as normal cars:

●10月21日スイス・メンデリシオ
<October 21> Mendrisio SWISS

スイスでは、連邦エネルギー局により、2010年を目標に20万台の電気自動車(EV)導入計画が進行中です。

山岳国スイスは電力の大半を水力発電で補っています。EV導入は国にエネルギー政策上のメリットに加え、環境への配慮ももたらしました。

政府の政策を先取りする形で、イタリア国境に近いMendrisio市ではすでに約400台のEVを導入して、一般市民の足として有効活用を実現しています。「エコカーは使えるのか」ではなく「どう乗りこなすか」を見極める実験が市全体で行われていると言われています。

EVプロジェクトの広報面の担当するInfoVELという組織がPRIUSに対して「非常に興味がある」との情報を掴んだので、私達はPRIUSをEVに乗る方々に試乗してもらうためアルプス山麓の美しい街、Mendrisioを訪れました。


メンデリシオ
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EV計画を推進するCrochi市長。「EVは市民の意識と支援があるので普及するでしょう」。 電気自動車に囲まれたPRIUS。やがて全てのクルマが環境に優しくなる日が。
 
メンデリシオ
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EVレンタル会社のScagliola社長。「土曜日だからEVを全て貸し出してしまってね……」 レンタル電動バイクを借りて街を散策、の西條隊員。すぐに違和感無く街にとけ込む。

まずこのMendrisio市のEVプロジェクトを推進する市長、Carlo Crochiさんにお話をおうかがいしました。

「なせEVを? と良く聞かれますが、その理由はスイスという国の中でこのMendrisioという街の存在を印象づけることでしょうか。スイスは2010年をめどに保有車両の7〜8%をEVとする計画がありますが、それの一環でもあるのです。すでにMendrisioでは400台のEVを導入し、さらに300台あまりの導入希望がありますが融資枠が足りないのでバックオーダーとなってしまってます」。

では実際に使っている方はEVをどのようにとらえているのでしょうか? 充電ステーションに訪れたウェブ・サイト関連の仕事をしているというEvelyn Heusser(エベリン・フォイサー〕さんは「経済的というのがEVに乗り換えた理由ね。販売価格は4万フラン=約240万円もするけど、その内の40%を自分で持てばいいの。あとの60%は援助で払ってもらえる。そして、買ったあとはガソリン代はいらないでしょ(1時間あたり約2フランの充電料はステーションで行えば無料です)。そして税金も優遇されてるから」。

ちなみに彼女がこのEVで出かけた一番の遠出は往復100kmの所だそうです。「長距離は友人の車や電車を使えばいいでしょう」(Heusserさん)。

EVのネックともいえる走行距離ですが、実はスイスではクルマ使用の80%が20km以という統計があるそうなのです。山がちな地形ということも影響しているのでしょうか。EVの走行距離問題についてはMendrisioで90台を導入してEVのレンタル会社、EASY-MOVE-SERVICEを経営しているGianni Scagliloa社長に聞くのが一番でしょう。

「一回の完全充電で80kmくらいまでは安心して走れます。それ以上でも電気のコンセントさえあれば大丈夫。実際にミラノまで行かれる方も多いですから」。実は充電できる場所より、8時間という完全充電にかかる時間の方がネックとなるのでは、とのことでした。

EVの実態が分かったところで、話を聞かせていただいた方々に実際にPRIUSに試乗してもらっていますので感想をお伝えしておきましょう。

「PRIUSに関しても導入を支援する方向で検討しています。とても良くできたクルマ。やはりクルマというのは移動手段というだけではない存在理由がありますね。EVは自由を制限してしまう感じがありますね。不便というのとは違いますが」(Crochi市長)。

「今ではEV1台で何の不便も感じないけど、多くの方はセカンドカーとしてEVを導入してます。1台目にPRIUSでもいいじゃないですか。トヨタさんに頑張ってもらって。」(Scagliola社長)

「このクルマ急な坂道もだいじょうぶ!? ほんと普通のクルマとまったく同じに走るじゃない。安く買えるならもっといいわね」(Heusserさん)。

ハイブリッド・カーPRIUSはガソリンを少し使います。しかし、その僅かなガソリンでアルプスを越え、パリまでほとんど無給油で走れるプリウス。そして一方でまったくガソリンを使わず排気ゼロですが生活圏を作ってしまいがちなEV。どちらも必要な場面があって、必要な人がいる。そうやってお互いに共存することこそが環境には一番いいのだ、と生き生きと活動する電気自動車達を見てとても強く感じました。


メンデリシオ
メンデリシオ
パーキングチケット機とゴミ箱。環境に対する意識も当然高い。 「とてもいいクルマだけど、安ければもっと良い」。Heusserさん。
 
メンデリシオ
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Heusserさんに充電ステーションの使い方を教わるスタッフ。 それぞれの目的に合わせて、様々な環境対策があっていい。

Federal energy authority in Swiss boasts that it will introduce 200 thousands of EVs (electric vehicles) by year 2010.

While nearly 400 EVs have already been in service in a city called Mendrisio allowing people here to explore effective use of this type of vehicle for their life. Unlike EVs, PRIUS hybrid car runs on gasoline.

Wondering what they will say to the PRIUS on which you can start here to get to Paris via Alps without fuel stop...!


10月21日<October 21>

スイスには、電気自動車を必要とする環境もありました。

エコ・ミッションが環境最前線を巡る旅の友としてハイブリッド・カー、PRIUSを選んだ理由は「環境に優しいクルマでありながらインフラに左右されない、ほぼ無限の行動範囲の広さ」という決定的なメリットでした。

現在すでに多くの環境に優しいシステムが実際に活動していますが、その中で唯一“誰でも、何処へでも”を実現してくれているのがPRIUSだったのです。

では、ハイブリッド・カー以外の環境に優しい乗り物達はどのように使われているのでしょうか?そんな素朴な疑問を、実際にそれらを活用しているという街に行って、自分たちの目で確かめてみよう、というのが今日の訪問地、Mendrisio(メンデリシオ)市なのです。

Mendrisio市の電気自動車プロジェクトの広報面を担当するInfoVELのCinzia Ferraro-Jelmini(ジェルミン)さんに案内してもらい、電気自動車が活躍する現場を検証するととに、一般市民の方々にも環境問題について聞いてみました。彼女は電気自動車を足に使って飛び回ってくれました。

21 October, 2000

Large demand for electric cars in a part of Swiss:

"Always being nice to environment and suited to almost every place regardless of specific infrastructures." - this is the most crucial merit with Toyota PRIUS hybrid car that brought us to choose it as our partner for the Eco-Emission tour.

There are many other environmental friendly vehicles being in use today, though PRIUS is the only one that does not choose person to use it and place to go. So, what for do they use eco cars in this country? This simple question made us feel like seeing the fact ourselves and visited Mendrisio city today.


今日の隊長のひとこと
<Today's Yokota's comment.>

『電気自動車が活躍する場があり、ハイブリッド・カーが活躍する場もある。環境問題はこのようにハイブリッドな考え方があってこそ成功するのではないでしょうか。』

 


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