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ジブラルタルを越えて

 

スペイン
2001.01.03 「ジブラルタルを越えて」
ヨーロッパ・アフリカ・アラブをつなぐ場所として重要な役割を果たしてきた地中海。なかでもジブラルタル海峡は、ヨーロッパ大陸とアフリカ大陸がもっとも近い場所として古くから交易航路として栄えた。

あの映画「Uボート」で有名な海峡だ。

スペイン側ではタリファ、アルヘシラス、ジブラルタルといった港が、モロッコ側ではタンジェ、セウタ港が今も盛んに船が往来する。

一昔前では、アフリカからは農作物、工芸品などを持った人々がヨーロッパを訪れ、 またヨーロッパからは家電など工業製品が持ち込まれていた。しかし今ではこの物流も、企業間で行われることがほとんどで、たいがいのものは40フィートコンテナに詰 められ、運ばれている。

では今ではこのヨーロッパとアフリカとの交流というものはないのだろうか。

実際乗船する人たちにインタビューしてみた。モロッコに住むアブテルハジス一家は、2人の娘をスペインの大学に行かせ、親はモロッコ側に暮らし、年4回ほど娘たちに会いにスペインにやってくるという。

父アブテルハジス氏は、「より多くの一般的勉強を してもらいたいと思うから、ヨーロッパの大学へ通わせています。」と。

またモロッコ人の兄弟は、ちょうどイタリアで仕事をし終えて帰国するところ。「あまり長期ではないですが、配管修理でよくイタリアへはこのジブラルタルを渡って通 います。」

そしてフランス人老夫婦は、フランス・グルノーブルに暮らしていたが、 リタイヤし老後をモロッコ・カサブランカで楽しもうと引っ越した。「船で2時間半 もあれば、すぐフランスに戻れますから、気楽に友人に会いに戻れますし。」さらに ドイツ人家族は、だいぶモロッコへの旅を気楽に考えていたようで、EU諸国を旅するのと同じようにパスポートを持たずに船に乗ってしまっていた。

海峡自体は約40kmくらいと、晴れた日には対岸が見えるほどの距離。今ではとても気楽にヨーロッパとアフリカのヒト・モノ・文化が往来している。
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