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環境団体の視点

 

環境団体の視点

ワシントンDCを拠点に、環境問題に取り組む方々の活動を続けて3日間、お送りします。


チェサピーク・ベイ・ファウンデーションの人たちとチェサピーク・ベイ・ファウンデーション訪問記(6月30日)

3日連続の環境問題訪問記、3日目はワシントンDCの東数十キロにある歴史と芸術の街、そして海軍学校などでもおなじみのアナポリスにある、「チェサピーク・ベイ・ファウンデーション (Chesapeake Bay Foundation)」を訪れました。なんでも子供達や先生に自然保護の楽しさ、大切さを教えているというのです。

「ここアナポリスは1630年、イギリス人によって開かれた港町で、360年の歴史を持つ初期のアメリカにとっては非常に重要な都市だったのです」。

財団の概要を説明してくれた副所長のMichael L. Shultzさん。ここを本拠地にする“チェサピーク・ベイ・ファウンデーション”は、アメリカでも有数のカバー・エリアを持つ環境保護団体なのでした。

「チェサピーク湾では、100年前に比べて森林は50%、湿地は40%、海草が10%、牡蠣にいたっては実に1%に減少してしまったのです。この現状を何とか回復させたいと努力しています。」(Shultzさん)
環境問題へのアプローチとしては、家庭や工場から出る公害の防止、森林の保護、木々の甦生、湿地の甦生などのほか、川を遡る魚類のために河川の整備、牡蠣の繁殖、水草類の甦生、そして海中の酸素濃度等の監視・管理、また太陽光の積極的な利用など、とにかくやらなければならないことが山積しているのだ、と手に取るようにわかりやすくご説明いただきました。

チェサピーク・ベイ・ファウンデーションでここでも聞いたのは「今、行動に移さなければ間に合わない」(Shultzさん)という言葉です。
そして、「スタッフだけでは当然活動に限界があります。そこで取り組んでいるのが、CLEANプログラムといわれる、ユニークな子供と教師までを対象にしたS.W.I.M.M.なのです」。(S.W.I.M.M.担当のJennifer R. Hulfordさん)

子供の環境教育というものは結構例を見ますが、本来教育する側の教師達をも対象に(実に3日間のキャンプ実習まで含んでいるという)カリキュラムを組む、というところに興味を引かれました。
「まず子供を教える立場の教師の方々にアウトドアーの楽しさ、奥の深さを体験してもらうのです。自分自身が楽しい思いをすれば、子供達にもストレートに思いを伝えられます」。(Hulfordさん)

本部でのレクチュアの後、チェサピーク湾の環境対策として、1%に減少してしまったという牡蠣の再生に実際に取り組んでいる現場にボートでつれていってもらったり、お礼にプリウスに試乗してもらったりと、実に有意義な一日となりました。

チェサピーク湾の船上で プリウスの試乗中

 


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